パパママ息子

乳幼児の息子がおります。子育てに関したりしなかったりするアレコレ書いてます

パパズクッキング 〜大根の煮物編〜

先日、テレワークを終えてリビングに戻ると妻が息子の世話に追われていた。生後3ヶ月の息子は最近早くも寝返りをマスターし、気付くとうつ伏せで這いずっていてビビる。なかなか目を離す隙がないので妻も思うように家事が出来ず、途方に暮れた様に「まだご飯が作れてないんだよね」と呟いた。

 

こんな時になんて返すかによって、旦那の器が試される。ってスマニューのコラムで読んだ。「簡単なもので良いよ」とか「俺の分は気にしなくて良いよ」なんて、トンチンカンな返しをした途端に妻の評価は地に落ちる。ってスマニューのコラムに書いてあった。「これから授乳もしなきゃいけないんだよね」と続ける妻に、私は覚悟を決めて「今日は俺が作るよ」と宣言した。

 

料理に一体何の覚悟が必要なのかって?そんなもん決まってる。「頑張って食べられるものを作るぞ」って言う覚悟だ。自慢じゃないけど、私は料理が超絶苦手だ。料理を食べるのは得意なんだけど、作るのは専門外なんだ。

 

「苦手って言っても簡単な物くらい作れるでしょ?」と、思われそうなんだけど、私の料理ベタは筋金入りだ。なんせシチューを液体ではなくて、固体で作ってしまう男なんだから。ミシュランシェフも裸足で逃げ出すレベルだと自負している。

 

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昔一人暮らしを始めた頃に生み出した奇跡の一品。どうやって作ったのかは自分でも謎。

 

私「今日は何作ろうと思ってたの?」

 

妻「大根の煮物」

 

私「なるほど。煮物か。はいはい。煮物ね。うんうん。」

 

人知れず私は震えた。煮物は言わば上級者の料理だと思っている。初心者はまず作ろうと思わない料理の代表格、それが煮物だ。私がかろうじて作れる料理のレパートリーの中にも「煮る」と言う工程は含まれていない。料理初心者の作る料理は「切って炒める」で完結する必要性があるからだ。

 

妻「あと水菜のお味噌汁」

 

人知れず私は泣いた。水菜は未知の食材だった。勿論、食べた事はある。水菜はシャキシャキしていて美味しい。しかし、いざ自分が料理する側に回ると、一体どんな顔をして水菜と対峙すれば良いのかわからない。味噌汁だってそうだ。飲むのは好きだけど作ったことなんて多分人生で2回くらいしかない。

 

震える右腕を左手でガシッと鷲掴むように抑えつける。大丈夫。私だってやれば出来る。レシピ通り...レシピ通りやれば良いだけさ。と自身に言い聞かせる。レシピを見ていると妻が授乳しながら手順を早口に伝えてくる。

 

妻「まず大根を輪切りにした方が皮を剥きやすいかな。皮剥いたらイチョウ切りにして、鍋に水を張って生米を一緒に入れて茹でる。茹でてる間に時間があるから水菜をざく切りにして、もう一個の小さな鍋に入れて出汁を小さじ半分で入れて沸騰したら水菜と油揚げをいれてその内に大根が半透明になってくるからそしたら楊枝で刺して柔らかくなってるかを確認してザルにあげたら水切って鍋に戻しておふんおふん...うわああああ!

 

思わず妻の言葉を遮ってしまった。フウと一息ついてから「順を追ってやらせて頂きます」と断りを入れる。そんな一気に手順を言われても困る。こっちにだって都合があるんだから。

 

レシピを見ながらまずは大根の皮を剥いて、イチョウ切りにしていく。鍋に大根を入れたらえっと...米のとぎ汁で下茹で...米のとぎ汁で下茹で??とぎ汁なんてどこから持ってくるんだ?え?大根の煮物を作るにあたってまず米を洗わなきゃいけないって事?それに下茹でってなんだ?茹でるのに上とか下とかあるのか?

 

開始早々に固まってしまった私に妻が「先にお米だけ炊いちゃったからとぎ汁はないよ。代わりに水に浸して生米をひと摘み入れれば大丈夫だから。」とアドバイスをくれる。なるほど。勉強になります。

 

早速、大根を水に浸して炊飯器から炊けたお米をひと摘み分、しゃもじで掬う。「こんなぐらいで良いですか?」と妻に聞いてみると「炊けた米じゃなくて生米だよ?」と言われてしまった。なるほど。勉強になります。

 

そりゃそうだ。炊けた米じゃとぎ汁の代わりにならない。もう完全にとがれて炊かれちゃってんだから。お米の保管してあるペットボトルから生米をひと摘み...ひと摘み??

 

俺「ひと摘みってどのくらいですか?」

 

妻は辛うじて言葉にはしなかったが、表情だけで「こいつ正気か?」と言う感情を表してみせた。

 

わからないのだ。料理初心者には。料理上級者が当たり前の様に言う「ひと摘み」とか「少々」とか「適量」とか。自分の中で基準がないから、何かしら具体的な単位で示して貰わないと本当にわからないのだ。

 

私「ペットボトルの蓋一杯分くらいで良いですか?」

 

妻「まあそのくらいかな?」

 

私「了解です。」

 

ザーッと、やらない様に慎重にペットボトルの蓋で生米を計量していく。多分、はたから見たら何の料理を作ろうとしてるのか、ノーヒントで答えられる奴はいないだろう。なんせ大根の煮物作る為に、ペットボトルの蓋で生米計量してる訳なんだから。ちなみにちょっとザーッとやって蓋から米溢れました。

 

その後も何やかんやがあったんだけど、何やかんやを全部書いてると多分あと2時間は書き続けなきゃいけなそうで大変なので、この辺りで完成品。

 

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無事に美味しい大根の煮物と水菜のお味噌汁が出来ました。色々あったけど妻も笑ってくれて、好感度が爆上がりしたみたいなので良かった良かった。今後も出来る時に少しずつ料理頑張っていきたい。今日はそんなお話でした。

 

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